ヒンディー語の文法の学習を進めています。少しずつですが、辞書を見ながらであれば、ヒンディー語の文章が読めるようになってきました。しかし、"文章が読める" と "文章が話せる" は全くの別物。スピーキングに特化した練習をしなければ、話せるようにはなりません。ただ、スピーキングはどうしても1人で学習しづらい領域です。...というわけで、スピーキングを練習する為のアプリを自作してみました。
HindiDrill - Speaking | スマホアプリ
- 頭の中で文章を組み立てる
- 文章を上手に読む
- 相手の発話に素早く反応する
スピーキング能力は大きく上記によって構成されていると言えます。これらを身につけるには、お手本となる表現を記憶し何度も繰り返し口にすることが、もっとも効率的な練習であると僕は考えています。そこで、"文法項目ごとに例文がある"、 "「素早く反応する」を鍛える仕組みがある"、 "お手本と自分の音声を聴き比べられる" という3点に絞ってアプリを開発しました。学習の流れを簡単に紹介します。※文法そのものの学習はスコープ外にしています。
学習の流れ
1. ヒンディー語の例文と発音を覚える
各文法項目ごとにヒンディー語の例文、模範音声、日本語訳が10ずつ用意してあります。模範音声を聞きながら、実際に自分の口で発話してみましょう。ここで完全に覚えきる必要はなく、なんとなくヒンディー語と日本語が一致するようになればOKです 。スタートを押して次に進みましょう。
2. カウントダウンに合わせて素早く発声する
問題の日本語が表示されると同時にカウントダウンが始まります。カウントダウンが終わると同時に、ヒンディー語訳を発話してください。「間違えてもいいや」ぐらいの感覚で、とにかく素早く発話することを心がけてください。
3. 模範音声と自分の発話を聴き比べる
模範音声と自分の発話を聴き比べて、きちんと発話ができているかチェックしてみましょう。もしヒンディー語でわからないところがあれば、例文をタップして辞書を引いてみてください(iPhoneにヒンディー語のキーボードを入れている人はデフォルトの辞書が表示されるはずです)。
流暢に間違いなく発話できるようになれば「簡単」をタップしてください。そうすると次回の学習ではカウントダウンの時間が短くなります。その状態でも難なく発話できるようになれば、もう一度「簡単」の評価をして、その例文がクリアとなります。
4. 学習Tipを読む
ヘッダーの右上にアイコンが表示されている例文にはTipがついています。ヒンディー語は、日本語の例文によっては正しい表現が複数ありますので、Tipを読むことでさらに理解が深められます。
搭載コンテンツ
- Unit 1
- コピュラ動詞
- यह, वह, ये, वे
- 男性名詞と活用形
- 女性名詞と活用形
- 命令形
- 後置詞
- 後置詞 का と所有格
- 後置格
- Unit 2
- 疑問文と疑問詞 क्या
- 様々な疑問詞
- 否定文
- 現在形 (習慣的動作)
- 現在進行形
- Unit 3
- コピュラ動詞の過去形
- 与格構文
- 存在・所有の表現
- 不確定未来形
- 確定未来形
- 完了時制 (過去形)
- 現在完了形
- Unit 4
- 可能の表現
- 比較・最上の表現
- 不定詞
- 義務・強制の表現
- 複合動詞
- Unit 5
- 接続分詞
- कि節
- 仮定文
- 関係詞
学習後のあなたのレベル
ヒンディー語が基本的な文法を使って話せるようになります。 このアプリはユーザーのスピーキング能力を鍛えることに特化しています。とにかく素早く発話をするという点を徹底的に練習をしますので、学習後には自分の言いたいことを口に出すことができるようになっているでしょう。
一方で、特定の例文を丸暗記するやり方ですので、まだまだ表現の幅は不足しているはずです。表現がネイティブから見ると不自然であったり、リスニングで苦戦することもあるでしょう。その辺りの能力は、音読やシャドーイングをしたり、ネイティブと会話練習をすることで伸びていくと思いますが、このアプリではスコープ外としています。
スペシャルサンクス
ヒンディー語の例文は、ヒンディー語YouTuberのMayoさんに校正をして頂きました。お忙しい中、1文1文を丁寧に校正して頂いて、大変助かりました。MayoさんはYouTubeでヒンディー語のレッスン動画を作られていて、これが大変わかりやすい解説で、ヒンディー語独学者の皆さんは必見だと思います。下にYouTubeチャンネルとブログのリンクを貼りますので、ぜひチェックしてみてください。
終わりに
このアプリの学習法である「カウントダウンをして○秒以内にヒンディー語を発話をさせる」という点を友人に話したら、そんなスパルタなアプリを欲しがる人なんているの?と真顔で聞かれました。実のところ僕にもそれはわかりません。我ながらまさに自分好みのアプリを開発したなあと思います。「少なくとも自分は使うから!」と開き直ってコードを書きました。このスパルタかつ単調なトレーニングのアプリが、一人でも多くのヒンディー語学習者の役に立つことを願っています。
デーバナーガリー文字を学習するアプリと音読・リピーティング・シャドーイングの練習をするアプリも開発しています。