大学でデータサイエンスを専攻します(ZEN大学での履修計画)

2025年4月からZEN大学に通い始め、早くも4ヶ月が経過しました。現時点で2クオーター分の必修科目の学習が終わり(※2クオーターの単位認定試験はまだ)、おおよそ大学生活を通じて学びたいことも固まってきたので、ここで一度言語化して記録に残しておきたいと思います。また、ZEN大学のこれまでの印象も簡単に書こうと思いますので、これから入学を考えている人の参考になれば幸いです。

 

ZEN大学での履修計画表の一部

はじめに

ZEN大学は株式会社ドワンゴが新たに開校したオンライン大学です。そのシラバスは以下に公開されており、誰でも閲覧が可能です。また、学部は知能情報社会学部の一つしかなく、分野を問わず、自由にどんな科目でも履修することが可能です。

 

 

このブログのタイトルに"データサイエンスを専攻"と書きましたが、それは大学が用意している公式のカリキュラムではなく、自分のデータサイエンスを学びたいという志向性に合わせてカスタマイズしたカリキュラムという位置づけです。各科目の依存関係を矢印で繋ぎ、履修するクオーターとマッピングして上記画像のようにまとめました。その具体的な内容について書いていきます。

 

データサイエンスを学ぶための履修計画

カリキュラムのおおまかな流れは以下のように設定しました。個人的には上手く計画を組むことができたのではないかと感じています。

年次 内容
1年 必修科目を取りながら高校数学を復習
2年 大学数学を中心に学び、統計やデータ分析の基礎もいくつか履修する
3年 データサイエンスを中心に学び、最後に数理統計で理論を深める
4年 卒業プロジェクト、ゼミ、演習科目に集中する

1年目: 必修科目と高校数学

ZEN大学には「数理」「情報」「文化・思想」「社会・ネットワーク」「経済・マーケット」「デジタル産業」の6分野の科目が用意されているのですが、共通の導入科目に合わせて、各分野から選択必修科目を1つずつ、さらに言語系の科目を4つ履修することが必修として卒業要件になっています。科目数にして17です。

1科目は15~30時間の動画授業で構成されており、動画視聴に予習復習やレポート作成まで含めて、おおよそ45時間の学習が必要というのが大学側の設計です。実際に授業を受けてみると、それより短い時間で終わることが多いのですが、それなりに必修科目を取るだけで時間がかかるのは事実です。

なので、1年目は必修科目を中心に履修をする計画にしました。ちょうど私の場合は、高校数学をきれいさっぱり忘れているので(というか高校生の頃にちゃんと勉強していない)、社会人大学生にとっては多少退屈な必修科目をこなしながら、数学IIICまでを習得する時間に使うことにしました。

2年目: 大学数学と統計・データ分析の基礎

2年目からようやく大学の勉強が本格的にスタートです。大学数学の基礎となる線形代数解析学を中心に学びつつ、集合と論理やグラフ理論も履修します。数学についての基本的なスタンスとしては、純粋数学を追求していくというよりは、データサイエンスを専攻するために必要な数学を学ぶつもりです。

線形代数解析学は、様々な分野での土台になるものですが、データサイエンスも例外ではなく、例えば機械学習で複数の変数を同時に扱ったり、モデルの変化を捉えるためには欠かせないものです。統計学入門の前提科目にもなっており、こうした基礎となる数学をしっかりに身につけていきたいです。

その他では、グラフ理論は、モノとモノのつながりに着目した学問で、ソーシャルネット分析やネットワーク構造の可視化などに活かすことができるそうです。このように、データサイエンスへの応用がある理論を中心に履修します。

3年目: データサイエンスと数理統計

大学数学の基礎が身についたら、次はデータサイエンスの専門科目を履修します。主にはデータ分析と機械学習に関するものです。ディープラーニングの科目は東京大学の松尾・岩澤研究室の先生が担当されていて、成績優秀者向けの企画も検討されているようなので、頑張りたいところです。データサイエンス実践の科目は、市場調査、モデリング、時系列データと様々な切り口の授業が用意されていて、こちらも同様に楽しみな科目です。

また、データ分析と機械学習の実践の学習後に、数理統計を履修するつもりです。この授業は統計検定1級の統計数理分野の内容が念頭に置かれているそうで、せっかくの大学生活なので、実践の裏側にある理論を学ぶことにも十分な時間を割きたいと考えています。

4年目: 卒業プロジェクト、ゼミ、演習科目

ZEN大学は卒業論文がない代わりに卒業プロジェクトというものがあるそうです。どういうことをやるのかまだよくわかっていないのですが、4年生ではプロジェクトやゼミ・演習などのより実践に近いところに時間を使っていく想定です。

 

以上がデータサイエンスを学ぶための履修計画です。まあ1年後、2年後のことは、計画が変わることも十分ありえるのですが、私の性格的に、全体像を描いてから取り組むほうが頭に入ってきやすいので、履修する科目の主要どころは先に決めてしまいました。後は自分がどれだけ身につけることができるのか、不安と期待が入り混じってワクワクしています。4年生になる頃に、このブログを振り返って進捗を確認するつもりです。がんばれ、俺!

 

これまでのZEN大学の感想

最後に、ZEN大学の入学を検討している人向けに、これまでのZEN大学の感想を書いておきます。結論、私の満足度は高いです。やはりZEN大学は情報・数理系の科目に強みがあり、履修計画について書いてきましたが、学びたいことが学べる環境だと感じています。一方、開校したばかりで課題に感じることも当然あるので、私が思う良いところと伸びしろを書いておきます。

良いところ

授業がわかりやすいです。私が大学に期待する優先度一位はこれなので、後述の伸びしろの内容を考慮しても、ZEN大学にとても満足しています。実は、以前に放送大学の授業を受けたことがあるのですが、そのときは「オフラインの授業を放送しているだけ」というのが正直な印象でした。一方、ZEN大学の授業は、完全にオンラインを前提にしていて、スライドはもちろんアニメーションやペンツールなどを駆使して、動画上でとてもわかりやすく解説してくれます。また、当然ですが動画は繰り返し再生することができるので、自分が理解できるまで何度も再生できるのもよいです。

伸びしろ

伸びしろは正直めちゃくちゃありますw しばらくの間は「開校したばかりの大学はこんなものだ」と割り切ることができて、例えば教材に誤植があったとしても、イライラすることなく、誤植報告フォームに献身的に書き込むことが苦にならない性格でないと、不満を持つことが多いと思います。校務のオペレーションも当然仕上がっておらず、「なぜこんなことになるのだろう?」と疑問に感じることは少なくありません。

 

それでもトータルでは面白い学校だと思うので、学びたいこととZEN大学のシラバスが一致していて、カオスな環境を楽しめる人は飛び込んでみても良いのではないでしょうか。ZEN大学は全学生が一つのSlackのワークスペースにいますので、これを読んでいる人に学友としてSlackで出会えることを楽しみにしています。