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よそ者が地域復興を考える(その2): 街が儲かるということ

 早いものでもうすっかり夏も終わりですね。時間が経つのは本当に早い。僕はと言うと、相も変わらず日本の最西端、島原半島で元気にやっています。さて、前回のエントリーでは、地方都市の経済の現状について触れてみましたが、今回はそもそも一体どういう状態が ”地域復興” を意味するのか?そんなことについて考えてみたいと思います。

 

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※島原水祭り。結構田舎も面白い。

 

結論:中の商品がもっと外に売れるか、外の人がもっと中に来るか

 シンプルにシンプルに考えれば、これに尽きるのではないかと思います。もう少しカッコよく?表現するのであれば、貿易復興と観光復興、そのようにも呼べるのかなと。つまり、その地域内で流通させるお金の絶対量を増やすということです。

 例えば、よそ者である私が島原のスナックで100万ほど飲み明かしたとしましょう。じゃんじゃん飲んでの大盤振る舞いです。これはラッキーと、100万円を受け取ったそのママは、20%の20万を貯金して、残りの80万円で宝石を買いました。これまたラッキーとその80万円を受け取った宝石店の店主は、やはり20%を貯金して、残りの64万円で家具を買いました。さらにその64万円を受け取った家具は…と、この流れが0円になるまで続く、いわゆる乗数効果というやつですね。限界消費性向(何%貯金して、何%使うかという数値)が80%だとすれば、100万円が500万円の経済効果になると言われています。

*この例は話をシンプルにする為に売り上げ=100%利益としています。

 

あなたは100万円が棚から降ってきたら何万円貯金する?

 ところが、先行きが不安な昨今です。上記の例では、80%が消費に回ると仮定しましたが、現実にそんなに豪気な人がどのくらいいるでしょうか?もしあなたが明日100万円のお年玉をもらったらどうしますか?80万円の時計でも買っちゃいますか?そうはいきませんよね。将来を見据えて貯金しておこう、そんな風に思ってしまう人も多いのではないかと思います。これが政府のバラ撒き政策が上手くいかない一つの要因です。バラ撒いてもなかなか使われない。

 ところで、ご存知の通り、僕は別に経済学を勉強していた訳でもなく、これら上で並べたことは、これまでに散々言い尽くされてきたことばかりです。では、一体どうすればいいのか?実はそれも分かっている。地域の商品を外に売って儲かった事業者が地域内で消費をする、もしくは地域の外から観光客に来てもらって地域内で消費をしてもらう、この2択です。今の日本の地域の問題は、解決策も見えている状況で、これらを実行する人、もしくは出来る人が少ないということではないでしょうか?

 

街が儲かる、街で儲ける

 観光復興で考えてみましょう。シンプルに考えるとこんな式が浮かび上がってきます。

 

流入数×滞在期間×時間当たりの消費額=街の売り上げ

 

これを地域全体で取り組むことが、地域復興ということであり、その結果が街が儲かるということだと思います。これは個人で出来ることでもなく、一企業でやることでもありません。街全体でこの式の解が最大化するよう取り組んでいくことが必要です。また、さらに重要なことはそこで儲かった人たちは地域にお金を回していくということです。そうすれば街は確実に前と進んでいきます。貿易復興にしても同じことです。地域にある特産物を街が後押しして外に売る。その儲かったお金を地域に循環させる、それだけです。

 

ビジョンと戦略

 言葉にするとシンプルでもこれを実際に実行するのは難しいものです。「海外の観光客を連れてこよう!」「どうやって?」だし、「海外に特産物を販売しよう!」「どうやって?」となります。そもそもなぜ儲かったお金を地域内で使わないといけないのか?と言われたら、「それはごもっとも。あなたのご自由に。」となってしまいます。地域として消費マインドを持つ為にも、例の方程式の解を最大化するためにも、全体で連携して戦略的に動く、ということが必要です。いま地域に必要なのは、貿易復興もしくは観光復興の大きな絵が描ける人、そしてそれを実行に移す力のある人、ですよね。これはもう本当に。しかし、地方都市は往々にして人材不足なものです。もし地域のなかにいなければ、外から無理矢理にでも引っ張ってこないといけないのかもしれません。それが多少の摩擦を生むのだとしても、個人的には待ったなしの状況な気がします。

 

最後に

 色々と書いてみましたが、僕はと言うと地方から日本語教育というサービスを輸出することに尽力しています。インターネット教育に関心があってのこの事業なのですが、多くの地元の人に協力してもらっており、大きく利益を残して、しっかりと街に還元せねばと感じているところです。今は自分たちだけで奮闘している状態なので、上手く街として絵を描けたらなと思いつつ、またしばらく自分の仕事に集中しようと思います。それではまた次回。