これからの教育と僕の行く末

 岡山県という片田舎に生を受けて、気がつけば、岡山→埼玉→大阪→京都→香港→デリー(インド)→グジャラート(西インド)までやってきました。相変わらず「人生は泣いても笑っても一回きり」を合言葉にして、刹那的な人生を送っております。そして、また新たに次の新天地へ進むことを決めたので、ここにご報告します。6月よりインドを離れて、日本の島原半島へ移り住みます。…ほぼ間違いなく、今みなさんは中学校で習った「島原の乱」以来、この言葉を目にしていることでしょう。そんな人達の為に地図を用意してみました。

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 さあ、もうお分かりですね。諫早市の南に位置するあの雲仙がある島原半島です。長崎市内に行くよりも熊本へフェリーで行くのが便利なあの島原です。…さて、では何のために島原へ?ということですが、実はもう一度起業をすることにしました。詳しい内容はもう少し後になってから公開しますが、オンライン教育に関連した事業をやる予定です。

 

 教育とはどうしてこうも興味が尽きないテーマなのでしょう。ビルゲイツは、ある講演で「自分が楽観主義者であることを認めたい。私はあらゆる厳しい問題も解決可能であると考えている 」と言いましたが、私も彼に倣ってこう言いたい。「私は楽観主義者だ。社会を取り巻くあらゆる問題は教育を通じて解決可能である」と。教育の重要性についてはここでは議論しませんが、興味がある人は福沢諭吉学問のすすめを読んでみてください。時代を超える名著中の名著だと思います。

 歴史上、教育のモデルというのは長らく変わっていません。教室のなかに先生がいて、教科書があって、生徒が机に座って…という形です。これまで教育に最も変化を与えたのは、間違いなく印刷技術でした。それは教科書という形で、一部の限られた人が持ちえた情報を、一気に大衆化しました。そして、インターネットという技術は、印刷よりも格段に低コストで、情報を世界中に流通させることが可能です。つまり、教育はいま歴史上で2度目の大きな転換期を迎えており、これから教育はその形を変えていきます。

 デジタル化が急激に進む現代では、情報がフリー化していく、というのはもはや常識になりつつあります。例えば、音楽業界ではCDという音源(ソフト)の販売から、ライブや握手会でのリアルな交流にマネタイズが移行しています。出版業界でも、本そのもののコンテンツは電子化が進んでコストが下がり、紙の本というハードは、一部の人のみが楽しむ贅沢品になるでしょう。教育業界にも同じことが言えて、いまお金を払って教育を受けている人は、そのコンテンツそのものよりも、先生との議論、学友との繋がり、フィールドワークや実験、そうしたハードに価値を見出している人が大半なのではないでしょうか。もしくは、何も考えずに周囲の雰囲気に流されているか。単に授業が聞きたいだけなら、カーンアカデミーの方がよほど優れている時代です。この点からも、既存の教室で授業をただ受けるというやり方は、変わっていくと言えます。

 しかし、すぐに教育に革新が起きるかと言えば、話はそう簡単ではありません。あのアメリカでさえ、一部の教授陣は自身が職を失うことを恐れ、MOOCsの導入を拒んでいるそうです。インドには、インターネットにアクセスできない人や、日々の生活だけで精一杯の人がたくさんいます。また、世界の学歴主義はそう簡単には崩れないでしょう。教育は間違いなくその過渡期にいるものの、革新には人為的な後押しが必要です。そして、それこそが市場機会だと僕は考えています。

 

 その一つ目の事業として、日本語教育をこれから始めます。知っていますか?日本語教育はすごい高額なサービスなんですよ。もしネイティブと1対1のプライベートレッスンを受けようものなら、1時間あたり約4000円、オンラインのレッスンでも約2000円は必要です。インターネット上で、ほぼ費用をかけることなく、英語を身につけた僕としては、信じられない価格感です。これを50%オフぐらいの価格で提供する。なおかつ、ちゃんと事業として利益を出す。詳しくは別エントリーで書きますが、これが次の僕の目標です。 

 「お前も30歳になろうとしてるんだから、家族を養っていけるような、ちゃんとした仕事(=それなりの額の給料が定期的に支給される)に就けよ」、こんな有り難いアドバイスをよ~~くもらいます。いえいえ、不安定さが怖くて起業はできません。そもそもインドにも住めません。人生は不安定だからこそ面白い。引き続き、振れ幅の大きい道を進んでいくつもりです。関係者ならび友人のみなさん、これからも暫しのお付き合い、そして暖かいご支援をよろしくお願いします。